仕事再開

伊勢原教室の月曜ピアノが一ヶ月ぶりに再開した昨日、生徒さんの口からいろんな話が出た。


仕事先(食品関係)の受注が減ったうえ、容器が入ってこないから生産ラインが止まったままなので、週5日入っていたシフトが週1に減らされた。
自分自身の生活がおぼつかなくなってのでピアノはしばらくお休みするという。 (あぁ・・・)



兄夫婦が陸前高田にいる生徒さん、お兄さんは仙台市内の職場だったので無事の確認が取れたけど、兄嫁さんの消息がずっと不明なままだった。
やっと連絡が取れたのは5日後。紙一重だったという。
第一避難所へ行け、といわれ行ったらいっぱいだったので、けもの道を通って山へと向かった。
その第一避難所は津波で一瞬にして流されたそうだ。 (・・・!!!)



園庭校庭で防災ずきんをかぶってみんなでかたまって親の迎えを待っていた子供たち。
先生がずっと一緒にいてくれた。恐かったけどみんなと一緒だったから大丈夫だった。ママの顔みたら泣いちゃった・・。(そうだよね)


オール電化だから停電だと何にもできなくて、地震の日はうちのほう停電で、卓上コンロでお湯だけ沸かして焼かないパンとインスタントスープの夕飯でした。懐中電灯だけは用意していたから、トイレにいくのもそれで。  (オール電化・・!)



ほほえましい報告も。
いつもはみんな自分の部屋にこもるのに、停電の日はリビングに集まってトランプ大会でした。こんなときじゃないと絶対にやらないですよね。新しいトランプ買っちゃいました。  (たしかに)


そしてみんながいった。
「ピアノに向かう気持ちにならなくて、全然弾いてないんです。」


その通りだとおもう。


まず自分の生活。安否確認。非日常が日常にかわったときに、やっと習い事へと気持ちがむく。
気持ちにある程度の余裕がないとむずかしい。


「こうして当たり前にピアノが弾けるのって幸せなんですよね」
「レッスンにきてやっといつもの生活って感じがする。」
「先生にも会えたし、なんだかほっとした。よかった。」


被災地の子供が「ピアノ弾きたい」って言っていた。

心よりどころは人それぞれだけど、「次」に必要なものはこころを潤すものだとおもう。


いろんな形の応援をずっと続けていこう。