お仕事のこと

カルチャーの講座を初めて担当したのは平成17年の春。
港南台のバーズカルチャーセンターでの歌の講座でした。
交通費がでないので、10人集まらないと開講はちょっと・・といいながらも
7人でのスタート。

その後、新講座の体験会をして開講になったところもあれば、人数が集まらずクローズしたところもありで、うまくいったりいかなかったりしながらもひとつの講座を大切に育ててきました。


今は歌の講座を6つ、ピアノの個人レッスンを2つ、ピアノ&歌の個人レッスンを1つ。
会員の増減はありますが、現在80人前後の生徒さんと音楽を楽しんでします。


「音楽は万人のもの」が私の仕事のベースなので、ハンディーキャップの人にも、高齢者にも音楽をたのしんでもらいたく、そのノウハウや医学的なことを学ぶために音楽療法の分野にも身を置きました。


そして、仕事の中に精神科領域での音楽講師という立ち位置が加わりました。


指導者という立場に対人支援という立場が加わったときに、自分の中で仕事に対する心構えや音楽に対する気持ちが変わったのは言うまでもなく、「あのとき」思い切って扉を開けて踏み込んでよかったと思うのです。


20代後半から30代にかけては、より高みをめざすために自分磨きに没頭し、30代後半から40代にかけてはそれらを充実させるために勉強し、40代後半から50代にかけては、還元するために動いてきました。


そして、50代半ばになった今、さてこれからどうしようか・・と思ったのです。


原点に戻る。


「私の演奏をきいて誰かが元気なればいい。生きてて良かったと思ってくれたらうれしい。大勢ではなくてひとりでいい。明日も生きようと思ってくれるような気持ちを音楽で伝えたい」


20代の私はこんな気持ちで音楽にむかってきました。
いま思えば小娘がなにを生意気に、です。


でも、それは萎えることもなく、それ以上でもそれ以下でもなく50を過ぎたいまでも自分のぶれない軸になっています。


そのためには質のいい音楽を提供する。そのためには謙虚になる。そのためには丁寧に生きる。そのためには・・・・たくさん考えます。


原点はやっぱり原点です。


人生の後半、まだまだやることがある。

だからこそ、あらゆることに真摯にならないといけない、ってことですね。