より安全な場所へ

カルチャーの会員(K)さんのお嫁さんが5歳の子供をつれてアメリカへ行った。

その人はご両親の仕事の関係で外国暮らしが長く、小さいときにチェルノブイリを体験し、その恐ろしさを目の当たりにしたので、とにかく「脱出」したいとKさんに相談したという。

「向こうにいったら永住権をとるくらいの覚悟でいくのよ。日本に残るのだって覚悟がいるんだもの。一時避難なんて甘い考えはだめよ」
そういって送りだしたそうだ。

息子さんはK大学にお勤めなので、すぐには渡米はせず、しばらくは遠距離生活。

Kさんは「私はもういい年だし、このまま日本に残るわ。わかめたべて(笑)息子たちが向こうに呼んでくれたら考えるけど。」と笑っていた。


近所に住んでいる知人は10カ月の赤ちゃんがいるので、九州の祖母のところへ一時転居するという。

同業者なので、生徒さんの受け入れ先は私のところになった。
さっそく問い合わせの電話が来る。
しばらくはスケジュール調整に追われそう。


「仕事」の代わりはいても「母親」の代わりはいないから、彼女たちの選択は「子供を守る」を最優先した決断。



私自身としては「脱出」するほどの危機感にまだ襲われていない。
優ちゃんのことがあったので、それどころではなかったというのが正直なところ。

自分の20年後といったら後期高齢者に手が届くころだ。
そのころにはコレが原因じゃなくても、なんだかの病気になったり、脳梗塞や癌になってるかもしれないし、そんなことはその時にならないとわからない。


何が正しくて、何がまちがっているのか。


私たちが見聞きする情報のすべてが本当に「正しい」のか、伝わっていないこと、わからないこと、あるんじゃないか。あったとしてもそれをきっちり判断するだけの知識と材料と経験があるのか。


いろいろな情報に触れるたびに自問自答しても、結局「日常」を慌てることなく送っているだけ。

今日も布団干したし、お昼はインスタントラーメン食べたし、風が吹く中仕事しにも行ったし。

のんきすぎ?


脱出する人、いいと思う。
脱出しない人、多いと思う。
脱出できない人、さらに多いと思う。


Kさんの言葉じゃないけど、そのどちらにしても「覚悟」は必要。

これから出回る魚たち、危ないよね。
産地が明記してあっても、回遊魚ならわからないもん。
でも、食べるし美味しいと思うと思うんだ。

肉も、野菜も、お米も、やっぱり同じように口にすると思う。
以前あれだけ騒いでいた外国産のものだって、売ってれば買うし、今ならあえてそっちを、なんて消費者もいると思う。


自分の「判断」の要と基準はなんだろう。
どこにあるんだろう。
今までもフツーに放射線浴びてるのに。
シーベルトとベクレルで桁違いな印象があるけど、単位をちゃんとわかってれば・・・ねぇ。
そもそも日本の基準が厳しいだけなのに。。。



と、わかめの味噌汁を作りながら考えたkurinが出した答え。
(3・29現在)


生活の基盤がココにあるうちは、たぶん私はココにいるとおもう。

娘たちはみなひとり立ちしたけど、近くに住んでいるし、sakiの職場も湘南で聞こえはいいけど津波きたらアウトだし・・・やっぱりココにいて、何かあっても、何もなくても、いつものように「おかえり」をいいたい。


あ。彼女たちが脱出するっていうなら、ウエシマ作戦ですよ。どーぞどーぞ(笑)