優ちゃん日記7-術後4日目ー
昨日、無痛分娩で出産し経過も良好なyukaは予定通り退院した。
おっぱいが腫れあがっているので、退院した足でてつと二人、搾乳器と冷やすものを買いに赤ちゃん本舗へ行くときに地震と遭遇。
急遽優ちゃんの無事を確認するために北里へ戻ったという。
幸い、人出のある時間帯だったので、装置が止まることも倒れることも、また管が外れることもなく無事だと知り、号泣したそうだ。
おしっこがでない優ちゃんは一昨日から人工透析もはじめた。
「容態が変わらないってことは、果たしてどうなんだろうって思った。悪化するのは悪いことだけど、変わらないっていうのは、よくなってないってことじゃん」
今まで、がむしゃらに前だけ向いて希望の光を求めてきたyukaが、立ち止まり「現実」をみた瞬間だった。
金曜日の手術は見送って、月曜日に手術しましょう。とドクターから言われた時は、なんともやりきれない感じだったけど、そのまま金曜日に手術だったら、術中にあの地震にあったことになる。
「昨日じゃなくて本当によかった。手術中に地震が起こったら手元が狂うとかあるし。そんなんで死んじゃったら悔しすぎる。」
優ちゃんは強運な子だ。
「あ!そうだ。いい知らせがあるよ。ママたち優ちゃんに会えるよ!」
日曜日はてつママ&パパがいくだろうから、私たちは今日(土曜日)にいくことにした。
「優ちゃん。ばばだよ。いいこだね。優ちゃん」となでなでする私。
「優ちゃん、はじめましてだね。はい。握手」と小さな手を握る相方。
「優ちゃん、よかったねー。みんな来てくれたよ。またパワーもらったね」とyuka。
優ちゃんは本当に大きな新生児だ。
心臓に負担をかけないために薬でずっと眠っているけど、とても柔らかくてあたたかい。
「命」そのものだ。
会えるとは思わなかったからうれしかった。
抱っこはできなくても、触ることができてしあわせだった。
相方もじっとみつめながら感慨深げ。
「月曜日に手術を、と思っていたんですが、地震の影響がオペ室にも出ていて。緊急の場合しかやらなくなったので、月曜日に肺の様子をみて、行けそうなら火曜日に手術することにしました。」
「装置を長く着けたままだと合併症のほうが大きくなってしまうので、やはり長くても着けていられるのは2週間ですね。厳しい状況なんですが・・・・」
それが今日私たちがドクター(といっても、チームで一番若い先生)から初めてきいた優ちゃんの説明。
ふつうは一週間で判断するらしい。
でも二週間つけていて回復した例があったのだろう。
優ちゃんの装着リミットは21日だ。
私たちが優ちゃんに会える「例外」の意味を私たちは知っている。
命の砂時計はこの瞬間もさらさらと流れ落ちている。
それでも「優ちゃんいきてるよ。ちゃんと生きてる」相方が力強くいった。
今日、yukaは優ちゃんにかけてあるタオルのかわりに、yukaとてつが選んだ可愛いベビー服をかけた。
「優ちゃん、似合うね〜。かわいいよ〜」
火曜日にはいろんなことがある程度はっきりする。