優ちゃん日記4

「個室が空きましたよ。移りますか?」
「今のままで大丈夫です」
「・・・わかりました」

昼間に看護師さんからそんなことをいわれたらしいけど、yukaはお金のことを気にして今の6人部屋のままでいいといったそうだ。


両親学級で見る「無痛分娩」のビデオをみることになり、2人部屋に通されたら、そこの明るさにyukaの顔が輝いた。
たしかに、今のところ(廊下側でしかもみんなカーテンで囲んでいるのでとっても暗い)より何倍も快適な空間。
しかも、そこは現在空き部屋で個室状態。


「ここに変わろうよ。気分いいよ。窓側だと明るいし、空も見れるし、ゆっくり眠れるでしょ」

「ええーいいよ。もったいない」

私は相方の「ママ、すぐ手続きしてきて。こっちに変わろう。yuka、そのほうがいいよ。」の言葉が終わるか終らないかのうちに詰所にいっていた。


「赤ちゃんの泣き声ってみんなちがうんだね。母子同室だから見えなくてもよく聞こえるし。かわいいよ。優ちゃんたのしみだなぁ」といってたyuka。


産後母子同室のところにひとりぽつんと帰ってきて、優ちゃんではない泣き声を聞きながら搾乳する(場合によってはあげられず捨てる)なんて、考えただけでもせつなくて、悲しくて、母親として自分の娘にそんな思いは絶対させたくない。


個室が高いのは充分承知だけど、そんなことは関係ない。
少しでも精神的な負担や不安は少ないほうがいいに決まっている。


手続き中に看護師さんからいわれた
「個室に移ってくれてありがとうございます。あのまま6人部屋だとyukaさん産んでから本当につらいと思うんですよ。」


病院側の気遣いがありがたい。


「ママ、ぐっすり眠れたよ!ありがとう。窓から空が見えるから優ちゃんにも今日はいいお天気だよ〜って教えてあげたんだ」と朝メールがきた。



今日一日何も起こらなければ、予定通り明日分娩する。