久保田:呼友
某蕎麦屋にあった「呼友」
一杯1600円とお高い。そのお店にある「萬寿」は1500円。プレミアムであることは一目瞭然。
しらないお酒だし、久保田だから、という妙な安心感と、「置いてるところ、そうないですよ」の一言に、ますます「飲みた〜〜い」 高いけど飲みたいぞ。チャンスは逃すな。
で、飲んじゃいました。
嬉々として一口♪
「・・・・・・??」
しらない味ですから、こーゆーものなのか?と小首をかしげつつ・・・さらに一口
「・・・・・・・???????」
+6だよなぁ・・と確認しつつ一なめ
一緒に行ったsさん、私の表情に「ん?」てな顔。
黙って差し出し、一口味わってもらうと
「・・・・・・・」
そのビミョーな空気。
以下無言の会話
「まずくない?」
「日が経ってる?」
「これであってるの?」
「ん・・?????」
「3日ぐらい経ってる?」
「ううん、もっとだと思う」
「まさかぁ〜」
「かなぁ。。。」
「・・・えっと(いつ口開けしたか)聞いてみて」と私
「え〜〜?!(その役割は自分ですか?)」とSさん
「え〜〜〜(これで1600円ってやだぁ)」と駄々をこねる私
「・・・わかりました」と貧乏くじをしぶしぶ諾したSさん
そんな空気を感じたのか、オーダーしていないタラバガニが出てきたw
口開け、きいてくれました。
クレーマーではありません。単なる質問です。なんたって、知らないお酒なんで、そーゆー味なのかもしれないし、こればかりは確認しないとわかりません。
そしたら
なんと新しいのを開けてくれました!
やっぱり口開けからちょっと日にちが経っていたそうです。
私たちのミョーな空気に店主は「ぁ・・・・・」と思ったそうです。
んまいですっ!!!
ぜんぜん違います!!!
ベツモノです。
香りはさほど強くはなく、口当たりはさらっとしてるんだけど、舌にまろやかさが満ち、なんたってキレがいい。
はしゃいだ感はなく、上品さが飲むほどに広がる感じ。
飲んでみてください。
口開けとそうでないのがこんなにも違うんだから、回転の速いところじゃないともったいないよ。
でね。
帰り道すっごく後悔したんです。なぜつれて帰ってこなかったのかって。
結局その今日開けた「呼友」も、すぐに飲まないと死んじゃうわけですよ。
買い取ってくればよかったよ。そしたら「おいしい」をみんなで分かち合えたのに。
「おいしい日本酒」を愛人の息子にも味わってもらえたのに・・・
そうしなかったばっかりに、もうあの子の本来のよさがあそこでは味わえない。
あぁ・・あの子はどうなったんだろう・・・本当に心残りだ。
「呼友」は久保田の最高峰で「完成された日本酒」といわれ米造りから気を遣って育てているそうで、久保田の中でも少量しか出回らず「呼友会」の人じゃないと今は手に入らない、超限定品だってことをあとからしりました。
これが1600円で飲めるのってもしかしたら超お得だったのかも。
あぁ・・・・・それを知ったら本当にますますあの子が気になる・・・
あの子は料理酒になっちゃうのかなぁ。
それはそれで、おいしい煮物ができるとは思うけど・・・