火車
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1998/01/30
- メディア: 文庫
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火の車といえば、「借金」のこと。これはそれが題材となっている小説。一気に読めますよ。飽きさせないテンポ感があります。
借りる側にはそれだけの理由がありますが、貸す側には「商売」しかありません。「儲け」しか考えていません。
消費者金融もヤミ金も、一部上場でもそうでなくても、銀行系と提携したプロミスやアコムでも「金貸しは金貸しなんだ」というアイフルの社員のお言葉どおり、単なるただの高利な「金貸し」「借金取り」なんですね。
金の切れ目が縁の切れ目。
羽振りのいい時はモテるけど、それなくなったら見向きもされない、という場面に使われる言葉ですが、これは信頼関係を壊すのはお金だってことをも意味しています。
この小説、ダークなテーマですが読後感はそれほどダークではなかったです。
現実の方がよっぽどダークでディープ・・・・ってことを作者も知っているからなんでしょうね。
お気軽に、さわやかに、簡単に、お金貸しすぎって思いません??
お気軽に、考えなしに、簡単に、お金借りすぎって思いません??
だから多重債務者が後を絶たないし、負(不幸)の連鎖が横行するのにね。