父来たる


母が入院したので、父がやってきました。
三日間は一人で頑張っていたんですが、食べるものがなくなったので我が家へやってきました。
母は自分が入院するにもかかわらず、父のごはんを可能な限りしっかり作る、そんな人です。
末っ子の父は今だ持って母に甘えています。



父:76歳。

昭和4年生まれのガンコ親父。古きよき昭和を生きた一人です。
ゴハンなんざ作りません。冷凍食品もインスタントも食べません。教員だったので学校給食が好きです。洗濯だってしやしません。掃除なんて「ゴミで死ぬやつはいない!」と言い放ちます。
しかし「相変わらず汚い部屋だな」なんてトンデモないことも平気で言います。
そして自分の人生設計は77歳までらしく、あと4ヶ月で終結と豪語しております。


我が家に来ても暇なのですよ。かわいそうなくらいに。
出歩くこともままならないカラダです。
本ばかり読んでいます。


暇つぶしをかねて、ワタシが読んでいた本を並べました。

その中から「下流社会」を選んだ父。(ビンゴです☆)


「最近はずっと明治維新のころの話を読んでいるんだ」
(日本語系にハマって入る時もあれば、キリストにハマってた時もあり・・。乱読はしない)


以前、「永遠の仔」を「これはおもしろいな」と読んでいたので、「天使のナイフ」も並べたんだけど今回は興味示さず・・・。むずかしいお年頃??



そんな父との生活がしばらく続きます。

耳が遠くなったので大声で話します。

「お・と・う・さ・ん」


子供のころは苦手だったんですけどね、父のこと。
ホント口うるさくて、くどくって、自分の意見ばっかりいうし。
勉強なんか教えてくれないし。会話はいつも教師の目線だったし。


でも、何回も呼んじゃいます。

「おとうさん」


いつまで呼べるかわからないものね。


大切に大切に「今」を過ごします。