ピーマンにんじん

kurin2012-04-23


どの家庭でもその家独自のおかずがある。
しかもそれにはちゃんとした「名前」がついていないものが多い。


わが家のそれは「ピーマンにんじん」


子供のころからこれをごはんにかけて食べたり、卵焼きの具にしたり、パンにのっけてチーズを乗せて焼いて食べたりしていた。

もちろん母のオリジナル。


豚ひき肉を炒め、ピーマンとにんじんを加えてさらに炒め、醤油で味付けをして、最後にタマゴでとじるという簡単なもの。


子供たちも母の「ピーマンにんじん」は大好きで、yukaは結婚後すぐに母にこの作り方をきき、自分のレパートリーにしている。


母から娘へ、ではなく、祖母から孫へ伝わっている手料理。


娘である私はこれがどうもうまく作れず(それらしきものにはなるけど、母の味にはならない)子供たちは私の「ピーマンにんじん」ではなく、母のそれが「おふくろの味」になっているのだ。


sakiが昨日「ピーマンにんじんたべたいなー。おばあちゃん作ってくれないかなー」としみじみといった。


母に「sakiがピーマンにんじん食べたいっていってるよ。」といったら
「あんなの簡単なんだから、あんたが作ればいいじゃない」


ごもっとも。


何十年かぶりでつくってみた。


過去2回ほど作ったことはあるけど、どれも「おばあちゃんのほうがおいしい」といわれ、それ以来作ってもいなければ、作ろうともしていなかったピーマンにんじんに再度挑戦(笑)


料理は数作らないとその人の味にはならない。


それらしきものは今回もできたけど、やっぱり軍配はおばあちゃんにあがるんだろうな。


「舌」が味を覚えているんだからこればかりはしょうがない。


母を超えるものはそうはないってことだ。